日本人は昔から自然にひそむ大きな力に畏怖の感情を持ってきました。自然のさまざまな力、太陽の力や雷や豪雨、また作物が育つ恵みの力などさまざまな人間では理解できない力を畏怖してきたということになります。そしてそのことを知りたいと考えるのも自然です。それでその専門家が必要になるということになります。世界中で歴史の早い段階から、そのような職業の人たちが現れてきました、巫女といわれている人たちや、まじないし、魔術師、占い師、さまざまな呼び方で呼ばれてきましたが、その中で日本の場合には巫女もいますが、陰陽師という専門家が生まれました。これは国家の立派な官吏でしたので、今のイメージとはだいぶ違っていますが、その中でも有名なのが阿部清明で、今でも小説やアニメで人気ですが、その人だけがいたのではなく、多くの陰陽師の中の一人ということになります。

陰陽師の役割と立場の変遷

日本の歴史では、数人の名だたる陰陽師が出てきます。その多くは、現代で言うところの天候や災害、皇族や貴族による住居の方位をはじめ、婚姻に至るまで様々な物事に占いや星見などを行い手助けをされていたことが窺い知れます。これだけ、国の中枢に近い人々にかかわっているのに、昇殿を許されていなかったというから驚きです。また、初期の役割から時を経るごとに待遇なども少しずつ移り変わっています。特に、近年ではテレビや本などでも取り上げられることの多い二家が台頭しはじめる平安時代においては、一部宗教的な部分が見え隠れするなど、独自の立ち位置を確立していました。その後、武家社会で陰陽師は重要視される立場ではありませんでしたが、公卿にまで昇りつめる家もありました。はたまた、時代が進み弾圧を受けた結果、宮廷陰陽師はその実態を失うことになったと考えられています。

陰陽師に関係する神社

昔の日本を描いた映画やアニメは多いです。日本人なら誰でも日本の歴史について基本的なことは学校教育で学びますが、教えられる歴史は客観的です。アニメや映画を通して想像力が膨らみ興味が湧くこともあります。歴史を学んだところでタイムスリップできるわけではないので、映画やアニメの演出が昔の日本を想像する材料になります。映画やアニメでは、現代人にすれば明らかに演出だと判断されるような描写もあります。妖怪が出没したり、政治に占術が関係するような演出です。例えば、陰陽師は誰もが知っているでしょう。しかし、陰陽師は実際に京都にも関係する神社がありますし、昔は重要な地位に就いていたようです。今では有り得ないことですが、歴史を扱うアニメや映画を見て全部フィクションだと見なすのではなく、このような時代があったと想像することはとても面白いです。